【MMA】カマル・ウスマンの重心移動の技術
総合格闘技好きなら知らない人はいないはず。
UFCファイターのカマル・ウスマン。現UFCウェルター級王者。
『全て』を兼ね備えられた格闘家がUFCのトップにいます。
その、『全て』に必要なピース=あまり着目されない根本の身体の使い方目線で書いてみようと思います。
上半身だけでもすぐにわかりますが、本物の強さに通じる筋骨格とはこのことです。(憧れ)
引用元→UFC Debut: Kamaru Usman vs Hayder Hassan | Free Fight
https://www.youtube.com/watch?v=g6-ijAuuUMw
まずはこのシーン↓
カマル・ウスマンのスッと伸び上がった印象に対して、ヘイダー・ハッサン(赤トランクス)はお腹の前ズレがわずかにあるので=股関節の曲げが苦手=キレが足りなくなるので簡単に突っ込まれています。結果、ボテっとした印象になってしまいます。
組んだ瞬間の骨の位置。ウスマンの姿勢維持が完璧です。
この体勢からヘイダーも投げようとしますが、↓
片足立ち状態でも重心のコントロール力の差がありすぎるので、簡単に元に戻され、一気にコントロール下に置かれます。そして、この時点でヘイダーは自由に動けないことが確定します。↓
ウスマンのふくらはぎに注目してほしいのですが、全くと言っていいほど力が入っていません。
これがトップ選手の共通項です。
相手を制するときに、踏ん張るというより骨の位置を整えています。(そんなこと、ご本人は考えてやっていないと思いますが)結果、ヘイダーは思っている以上にウスマンのパワーを感じているはずです。
この後も同じような感じで体力が削られていきます↓
この6枚の写真にヘイダーの瞬間瞬間の姿勢の弱点がいくつかあります。
それらを改善しないと、組んだ瞬間にその後の勝敗が決まってしまうので、主導権を握ることなく試合が終わってしまうのです。地味なポイントすぎて、おそらくそれらを教える人がまわりにいないのです。
そんなこんなで詰将棋のようにウスマンがじわじわ弱点を攻めながら追い詰めていきます。
こういう姿勢もうまいです↓
こんな姿勢も↓
こちらは両者の実力差が詰め込まれた一枚。↓
格闘技の世界も姿勢や動作がキーになります。
格闘技なども、鍛えたりテクニックを覚えたりする前に、やるべきことが実は沢山あります。